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多難な会社経営

「ジミー・チュウ Ltd.」は、株式を50/50でジミーとトム・イヤーダイが保有する会社で、トムはCEO及び取締役会長、タマラが代表取締役社長に就任しました。

まさに、「イヤーダイ家のビジネス」です。

そこには、イヤーダイ家の経営哲学が存分に盛り込まれていました。

ジミーは、タマラの洗練されたスタイルや働き者な部分、そして知的なところを心から尊敬していました。

しかしほどなくして、ジミーとイヤーダイ家の間には溝ができ始めます。

最も大きな理由は、ジミーが会社経営に則った物作りに否定的であったことです。

ジミーは、定期的にコレクションを生み出すことに抵抗を感じていましたし、オートクチュールに時間をかけたいと思っていました。

要するに、生粋の「靴職人」であり、戦略的に自分の商品を売り出すことにためらいがあったのです。

一方、タマラと姪のサンドラは、ブランドをもっと有名にするには、プレタポルテラインが大切なのだと言い張りました。

サンドラはジミーのためにデザイン画を描き、タマラも店頭に立ち、必死に会社を大きくしようとしましたが、肝心のジミーとのやり方の違いは顕著になっていく一方でした。

タマラとサンドラはビジネスの面でも完全に意気投合していましたが、やがて「ジミー・チュウ Ltd.」のビジネスはジミー本人とは切り離される方向に向かっていきます。