ジミー・チュウ ~デザイナーとしての軌跡~ TOP > 家族のバックグラウンド

家族のバックグラウンド

ジミー・チュウは、1961年に、マレーシアのペナンで生まれた中国系マレーシア人です。

中国人の中でも「客家」と呼ばれる人々からなる家族出身です。

「客家」は漢民族の一派で、祖先に王族などが多いのですが、一方で戦国時代に土地を追われ、各地で「客人」(よそ者の意味)として扱われることが多く、冷遇された歴史もあります。

客家の人々はやがて安住の地を求め、マレーシアにも多くの客家出身の中国人が渡りました。

ジミーの家族にはそのような歴史があったのです。

ジミーは自分が客家出身の中国人であることを誇りに思い、また家族を誇りに思いながら、成長していったのだと思われます。

そして後に靴職人として自立してからも、中国文化に大きく影響を受け続けたのです。

ジミーの父チュウ・キー・インは、徒弟制度の厳しい靴工房の職人でした。

徒弟制度ですから、上下関係を重んじ、靴作りに興味を持ったジミーにも、ジミーの師として厳しく接しました。

ジミーは後にそのことを回想し、
「父は靴を作りたい僕にいつも“座って見ていろ!”と繰り返していたよ。なかなか靴を作らせてもらえなかったんだ」
と話しています。

しかし、父は靴作りに厳しいと同時に、ジミーに
「親のことを愛するように靴を愛せ」
と教えました。

この言葉こそ、ジミーの靴作りにかかわる最も基本的な哲学になったのです。